atDoseとは

治療方法を根本から変える

当社は新たにモバイル型投薬・点滴デバイス「atDose」を開発いたしました(特許出願中)

開発担当:ヨダカ技研株式会社(新規ページで表示)

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このデバイスを用いて従来行われてきた、がんなどの重篤な病気の治療方法を根本から変える投薬のプラットホームづくりを目指します。

従来の投薬方法については服薬(薬を口から飲む)が8割、それ以外には静脈注射、皮下注射、点滴や塗り薬、貼り薬などがあります。

体内における薬剤の動き

飲んだ薬の成分は口→食道→胃→小腸を経由して、小腸の上皮細胞から体内に吸収され、肝門脈という血管の束を通り肝臓へ至ります。

薬剤の流れ

飲んだ薬の成分は、胃酸での分解、小腸からの吸収効率などの影響により、すべての量が体内を回らず、一部が肝臓を通過して全身に行きわたりますが、肝臓においてもその成分は分解・代謝が行われ少量となり、その後血液に乗り全身をめぐっている間に患部に一部の成分が到達し、効果を発揮するしくみとなっています。このため、効果が強い薬であるほど肝臓にも負担がかかることで肝臓の疾患につながり、また血液中の濃度が高いほど副作用の心配も増えます。100の量を投与して、1だけ患部に届くという非効率な投薬方法が現状行われております(感染症治療のための抗生物質など全身症状の病態は除く)。大手製薬企業はおのおのが、数十万種類の成分(化合物ライブラリー)を保持していますが、上述のように服薬や静脈注射の場合は実際の治療に必要な量以上を体内に投与する必要があるため、そのおかげで治療効果より毒性や副作用が強く出てしまい、臨床試験をパスして認可を得ることが出来ず、このことが新薬が出にくい根本的な原因となっています。

当社はこの問題を解決するために、髪の毛ほどの極細で長い注射針と超微小液量で連続送液が可能なポンプとを組み合わせ、液漏れをしないようエラストマー(ゴム)で囲った、小型軽量の携帯輸液装置(モバイル投薬・点滴デバイス)を新たに開発いたしました。これを用いて患部に直接極細針を刺し、超微小液量の制御により患部(腫瘍や各臓器)のみに薬剤が効果を発揮することで、副作用が無く、低侵襲かつ完治につながる治療ができるものと信じて、本事業を推進いたします。また、複数の大学薬学部・医学部、病院、公的研究機関からご賛同を得ております。

直接投与の図

それ以外にも、局所的でかつ痛みの少ない治療が可能であるため、様々な病気に応用することができます。

局所の治療

では、今までなぜこのような発想に至らなかったかというと、理由は2点あります。

  1. 超微小液量で制御できる手軽なポンプがなかったこと
  2. 皮膚から患部へ直接的に深く刺しても問題が無いような細くて長い針がなかったこと

今回、当社が開発したポンプと現存する他社の最小サイズのポンプを比較すると以下のようになります。

比較表_EOP vs 既存ポンプ

大きさ(体積)、重さ、価格、振動、脈流、流速、消費電力などどれを比較しても、他には追随できないものとなります。また、全体をエラストマーで覆っているため、液漏れの心配も極限まで下げることができ、薬液漏れや漏電の心配もありません。

針長タイプ

極細針については、外径100μm(内径50μm)、外径150μm(内径100μm)、外径200μm(内径130μm)などを用います。これらは鍼灸師が使用する針とほぼ同等の太さとなり、かつ最長で300mmほどの長さの針を製作することが可能です。

事業としては自治体や動物実験が可能な施設と協力し、実験動物を用いた薬剤評価の受託を行う予定です。また、製薬企業や大学の医学部・薬学部などの協力を得ながら、実証実験を行います。

本デバイスにより治療効果が上がることで、病気が早く治り、健康寿命を伸ばし、医療費の削減につなげながら、創薬の大幅な開発費の削減と新薬候補を増大することができるため、製薬業界の活性化にもつながります(2017.5.10)

モバイル点滴

従来の点滴には下記のような課題があります。

従来の点滴の課題

  • ①患者の課題:患者は長いチューブの先に接続された針を腕などに刺し、輸液バッグからの輸液を重力による自然落下で体内に送り込むため、輸液バッグを高い位置に保持しなければならず、ベッドで安静にしているか、トイレに立つときなど、タイヤの付いたスタンドをガラガラと転がして歩かなければなりません。
  • ②病院の課題:病院は点滴の減り具合を看護師が何度も目視で確認しなければならず人手不足の要因にもなり、手術や検査などで患者を移動ベッドに乗せ換えて動かす際など、チューブが絡まったり、引っ張って針が抜ける際に患者を傷つけてしまったりすること防ぐため、常に注意を有するなど気を使う事が多くあります。また、貴重な空床(空きベッド)を埋めてしまいます。
  • ③製造メーカーの課題:メーカーは輸液バッグの薬価が安価でありながら、保管費や輸送費のコストがかかるため、既に不採算事業となりつつあります。

モバイル点滴はこのような課題を解決いたします。

腕に貼るだけ

①患者のメリット:ゴム製の点滴デバイス(重量10g以下)を腕に貼るだけとなり、移動が自由になります。また針が細いため痛みも低減されます。

看護師はいちいち目視で残量を確認しない

②病院のメリット:デバイスに残量センサーや電子基板を搭載しIoT技術を用いることで、患者の位置、投薬量などがPC1台あれば管理することができ、看護師1人に対して100人の患者を監視することが可能となります。また、手術や検査の際に患者を移動するのも楽になり、空床も増やすことが可能となります。

③製造メーカーのメリット:小型になるため、保管費や輸送費がかからず、付加価値が高い製品となるため事業として採算が取れるようになります。

これらが可能になる理由は、前述したモバイル投薬と同様、下記の2点を克服したことが重要な要素となります。

  1. 超微小液量で制御できる手軽なポンプが必要とされていたが存在しなかった
    ⇒点滴は低額治療のため、一人一人に高額なポンプをあてがう事が出来ませんでした。また、点滴に見合う仕様のポンプ(無脈流・無振動・低流速)と薬液のリザーバーが存在しませんでしたが、このたび製作に成功しました。
  2. 皮下注射を長時間に渡って行う際に痛みの少ない細い針が存在しなかった
    ⇒皮下に通常の針を留置すると痛みが強いため、痛みの少ない極細針が必要であり、これを用いることで超微小液量送液にて皮下注射で毛細血管から薬剤成分を取り込ませることが可能となり、必ずしも血管に針を刺す必要が無くなるため、医師や看護師の操作性、患者の安全性を増すことが出来ます。

下が本装置の概要図となります。

デバイス図_web用

本装置の応用範囲は他にも広く考えられます。

  • 在宅療養患者・認知症患者 → 介護者の投薬負担減
  • 小児 → 飲み薬が難しい場合など
  • 家畜 → 生産者の負担減
  • ペット → 飼い主の負担減

本デバイスをこのような分野に広げることで、様々な課題を解決いたします(2017.5.12)

2017.9.1 付で本サイトへ掲載