アットドウスのデバイスは超微量の薬剤を投薬するために電気浸透流ポンプを使っています。英語では electro-osmotic pump です。
電気浸透流ポンプのベースとなる技術は19世紀初め、物理学者ロイスが発見したものです。
まず、セラミックなどの絶縁体を多孔質になるように固めます。多孔質のイメージは下図のようなものです。
そこに、超純水など水素イオン濃度が高い水溶液をしみこませると、構造体と水溶液の界面に電気二重層が形成されます。
電極にプラス、マイナスの電位をかけると、電気二重層を形成している水溶液側の界面のイオン(水素イオン)が電気的にマイナスの電極側に引っ張られます。このときの流れる現象、流れを「電気浸透流」と呼びます。
液体の中にある溶質や荷電粒子だけが動く電気泳動と違い、バルクの液体が動く現象であることが特徴です。
性能を高めるためには、多孔質の形状や電気的な反応が重要であり、絶縁体の素材や加工条件が重要なノウハウとなります。
アットドウスは電気浸透流ポンプの開発に取り組む中で蓄積したノウハウを強みに、ヘルスケア業界に貢献したいと考えております。
当社のEOポンプについてご興味がある方は、問い合わせページよりご連絡ください。
2018.12.21 記
2019.4.18 追記(EOポンプのイメージを追加)
2021.4.13 変更(電気浸透流の図をアニメーションに変更)